漢字画数検索ツールの使い方
画数は漢字の最も基本的な情報のひとつで、字典を引くとき、表を並べ替えるとき、子どもに字を教えるとき、書道の練習をするとき、必ず関わってきます。このツールは GB2312 に収録された常用漢字 6763 字(日常的な用途の 99% 以上をカバーします)をすべて収録しており、入力すれば画数・部首・ピンインを調べられ、逆に画数や部首から字を探すこともできます。
対象は中国大陸の規範字形(簡体字)です。日本の漢字とは字形も画数も異なる場合があるため、日本語の漢字を調べる用途にはそのまま使えません。
画数の数え方
画数とは、その字を書くときに筆を入れる回数の合計です。本ツールは中国大陸の規範字形(『現代漢語通用字筆順規範』)の基準を採用し、データは規範字形から 1 画ずつ導出しています。
この点は特に説明しておく価値があります。多くのサイトは Unicode Unihan データベースの kTotalStrokes フィールドをそのまま使っていますが、このフィールドは「辶・廴・礻・艹・肉」などの部首を含む字について繁体字の全画数で数えており、中国大陸の規範とは一致しません。GB2312 の範囲だけでも 258 字にずれがあります。たとえば次のとおりです。
- 「迎」:Unihan は 8 画、大陸の規範は7 画(部首「辶」を 3 画として数える)
- 「鼎」:Unihan は 13 画、大陸の規範は12 画
- 「藏」:Unihan は 18 画、大陸の規範は17 画
- 「营」:Unihan は 13 画、大陸の規範は11 画
- 「都」:Unihan は 12 画、大陸の規範は10 画
本ツールは大陸の規範の値に統一し、1 字ずつ照合済みです。また、新旧の字形の違いも画数に影響します。1965 年の『印刷通用漢字字形表』で一批の字の字形が調整されており(たとえば「骨」の上部が「冎」から「⿱冖月」に変更)、新旧の字体では画数が 1 画違うことがあります。
よくある例をもう 1 つ。「乃」は大陸の規範では 2 画(横折折折鉤を 1 画と数える)ですが、古い字典では 3 画とするものもあります。「巨」は 4 画、「臣」は 6 画です。こうした字の画数は覚え違いしやすいので、ツールで確認するのが確実です。
部首は「偏」とは別物
部首は字典の配列に使う分類記号で、「偏旁(へんぼう)」とは概念が異なります。偏旁は合体字の構成要素(「氵」「木」など)ですが、部首は検字法における 214 の固定した分類項目です。部首が明らかな構成要素と一致しない字もあります。
- 「俄」の部首は「亻」で、「我」ではありません。「人」部に属するからです。
- 「勉」の部首は「力」で、「免」ではありません。
- 「颖」の部首は「頁」で、「禾」ではありません。
- 「和」の部首は「口」で、「禾」ではありません。字典によって見解が分かれますが、本ツールは Unicode の分類に従います。
本ツールの部首は康熙字典の 214 部体系を採用しており、『新華字典』『現代漢語詞典』が従っている枠組みと同じです。
ピンイン情報について
ピンインはオープンソースのピンインライブラリ pypinyin で生成しており、その字の最も一般的な読みを返します。多音字には注意が必要です。
- 「重庆」の「重」は chóng と読みますが、単独で「重」を引くと zhòng が返ります。多音字の読みは文脈で決まるため、ツールは最も一般的なものしか出せません。
- 「行」には xíng と háng の 2 つがあり、ツールは既定で xíng を返します。
- 文脈ごとの読みを確認したいときは、語句単位で引ける辞書を使ってください。
どんな場面に向いているか
子どもの名前を考える。 名前の総画数は気にする人が多く、「画数から探す」で指定の画数の字を絞り込み、そこから候補を選べます。
写字と書道。 まず画数を確認し、正しい筆順で練習します。画数を覚え間違えていると、筆順もほぼ間違っています。
漢字教育の教材準備。 先生が「部首から探す」で同じ部首の字をまとめて提示すれば、1 字ずつ字典を引くよりずっと効率的です。
帳票と組版。 記入欄の枠が決まっている用紙では、何枠使うかを見積もる必要があり、画数(とくに繁簡の差が大きい字)が組版に影響することがあります。
よくある質問
字典で見た画数と違う字があるのはなぜ?
主に 3 つの理由があります。1 つ目はデータ源の基準の違いです。多くのサイトは Unihan の kTotalStrokes をそのまま使っており、このフィールドは「辶・廴・礻・艹・肉」などの部首を含む字を繁体字の全画数で数えるため、大陸の規範より 1〜2 画多くなります。本ツールは大陸の規範字形の基準なので、「迎」は 8 画ではなく 7 画と表示されます。2 つ目は新旧字形の違いで、1965 年の『印刷通用漢字字形表』で字形が調整された字(「骨」の上部が「冎」から「⿱冖月」へ)は新旧で 1 画違うことがあります。3 つ目は筆順の規則自体に議論がある字(「及」の第 1 画など)です。お手元の字典の版に合わせて判断してください。
何字収録していますか?難字も引けますか?
GB2312 規格の漢字 6763 字すべてを収録しています。うち第 1 水準が 3755 字(最も常用)、第 2 水準が 3008 字(準常用)です。日常の読書、執筆、事務で使う字はほぼ含まれます。Unicode 拡張領域の超難字(一部の地名用字や古字)は未収録です。そうした字は多くの PC フォントでも表示できず、実際の利用場面は限られます。
語義が英語なのはなぜ?
本ツールが使う Unicode Unihan データベースの kDefinition フィールド自体が英語だからです(データベースの設計上そうなっています)。そのため語義は英語の簡潔な説明で表示されます。主な用途は「この字で合っているか」の確認であり、中国語の辞書の代わりではありません。詳しい語義が必要なら『現代漢語詞典』やオンラインの漢語大詞典を参照してください。
複数の字を一度に調べられますか?
できます。入力欄に続けて複数の字(たとえば「北京欢迎你」)を入力すれば、1 字ずつ結果を並べます。文章を貼り付けても構いません。漢字以外の文字は自動的に読み飛ばします。
データの出所と信頼性は?
画数は中国大陸の規範字形から 1 画ずつ導出しており(『現代漢語通用字筆順規範』『通用規範漢字表』と一致)、Unihan の kTotalStrokes(繁体字の全画数で数える偏差がある)は使っていません。部首は Unicode Unihan の kRSUnicode フィールドで、康熙字典 214 部体系です。語義は Unihan の kDefinition(同フィールドは英語)から取得しています。ピンインはオープンソースの pypinyin によります。データはすべてページに組み込まれており、検索は完全にローカルです。ネットワークを切っても使えますし、動作も高速です。